霞立つ

孤独には慣れた

失う物もないさ

ただこの手は空っぽを抱きしめた

 

言葉は宙を舞った

いつも届けたいと思った言葉は

心止まり

 

また世界に揺られた

天秤は答えを彷徨う

勝ち負けでは語れない

物語をなぞっている

 

息を吸って吐いて

空を見上げた

0.5ミリの追憶が僕を襲った

涙は零れた

アスファルトが濡れた

生きてる

生きて行くと決めたんだ

 

交差点の信号が青に変わるのを待った

何かが蠢く気がしただけさ

永遠は途絶えた

常識も覆った

壊れた時計の時針は止まったまま

素顔さえも隠してしまう

世界の中で

今日も笑顔を探している

息を吸って吐いて

空を見上げた

さよならさえも届かない

星の彼方

宇宙のブランコに揺られている

月に座ってアイスでも食べよう

夏が終わる前に

今日が終わる夜に